掲載日:令和7(2025)年3月 日
農を活用した地域活性化の取組 ~下小山田・図師町農の風景育成地区~
下小山田・図師町農の風景育成地区について
「農の風景育成地区制度」とは、農地や屋敷林などがまとまって残る地区を指定して、地域の方とともにまちづくりとして農のある風景を守り、育てる都独自の制度です。
この地区は、令和5(2023)年10月、7番目に指定されました。町田市中央部の西側にある忠生地区に位置し、町田市の景観を象徴する丘陵地や谷戸で構成されています。
地区には、鶴見川由来の低地を中心に農地が点在する一方、南側には町田市バイオエネルギーセンターとその熱源を利用した室内プールや温浴施設、福祉施設(介護就労支援)等が立地していることから、地区の育成にあたっては農地の多面的な機能を発揮し、周辺施設(スポーツ・健康・文化・教育・福祉)や公園などと連携した農の拠点と地域とが一体となって新たな地域拠点を形成することを目指しています。

「まちだベジハブ」などによる地域連携
町田市では、まちだの市民と農をつなぐ取組を「まちだベジハブ」名付けて取組んでいます。まちだベジハブの「ベジ」はベジタブル(野菜)、「ハブ」は(HUB:車輪の軸)を意味し、生活に身近な農地や野菜を中心につながることを意味しています。「まちだベジハブ」では、市民と農をつなぐ取組をしている多様な関係者が参加する官民連携プラットフォームづくりも行っており、_下小山田・図師町農の風景育成地区は、そのモデル地区になっています。
大学生による援農
地元の農業者と、市内の大学の農業系サークルを通じて学生が出会い、定期的に援農(農作業のお手伝い)が行われています。一緒に育てた野菜は駅前の百貨店や、市内のイベントやマルシェなどで販売もされています。

「ずしまちいち」で地域の公園を交流の場に
地区内の「図師日影坂下公園」では、市が立ち上げた「まちだみどり活用ネットワーク」の実行委員会が、マルシェや様々な体験が楽しめるイベントの会場として活用されています。

小山田蓮田緑地の整備と活用

小山田神社周辺は、かつて水田だった場所を活用して大賀蓮(おおがはす)が栽培されており、近くに位置する大賀藕絲館(ぐうしかん)での作品づくりにも使われるなど、蓮にゆかりのあるこの地域では、地域のさらなる魅力向上や環境整備に向けて、蓮の魅力を楽しめる公園緑地の整備を進めています。
市民参加のさらなる推進
農の風景育成地区の指定にあたっては、地元農業者や施設関係者等と農を活かしたまちづくりに向けて意見交換を行い、そこで得られた意見や提案を基に取組方針を策定しました。地区指定後も地元関係者との定期的な意見交換を行いながら、農を身近に感じてもらうための取組や「まちだベジハブ」のホームページなどで情報発信を行うなど、市民がより参加しやすい環境づくりが進められています。
<参考リンク>